居合の効率的な鍛錬方法

実際に居合の道場に入会すると、各道場の指導方針があります。

とはいえ、早く上達したいなら、

効率的な鍛錬方法があります。
ただし、やらされるのではなく、「もっと身につけたい、早く上手くなりたい」という気持ちありき、が前提です。

おそらく週1~2回しか道場で稽古できない方々が多いと思います。

人によっては、月2~3回しか通えないでしょう。

そんな方々のための効率的な鍛錬方法を書きます。

細かいテクニックは、各先生の指導に素直に従うのが最初の肝心な姿勢ですが。

【刀に触る】
1日に1回は、

刀を手に持つ
刀を抜く
納刀する
素振りする

たったそれだけ?と思いきや、毎日絶対というのは、年月の積み上げが恐ろしく重く体に染み渡ります。

素振りは、狭い部屋で難しいなら、
他の武具で補強しても構いませんが、
刀そのものに必ず毎日触るのが必須です。

【形の動き】
最初の基本の形を1つ選び、刀なしでも良いので、形どおりの動きをしましょう。
これも毎日1回は必要です。

通勤通学時に歩きながらも勧めます。
基本は足捌きです。
足の動かし方がしっかりしないと土台は作れません。

【刀礼】
武道は刀礼に始まり刀礼で納めます。
これも毎日1回は必要です。

【動画を見る】
先生や宗家の動画があれば、スマホで観れるようにして、ちょこちょこ見ましょう。
同じ動画でも、何回も観てると、だんだんと気づくことが満載です。
スマホで見取り稽古する、イメージです。

【刀線】
刀の振り方は、真向、袈裟、逆袈裟、水平が多くの流派の基本です。
素振りの際、実際に刀が流れる線を意識しましょう。
漢字の米の各線と同じ刀線の流派が多いはずです。

【姿勢】
背筋や体の運び方が基本です。
背中に定規を指したように歩く練習は、通勤通学時にもできます。
居合腰の歩き方もできます。
概ね、胸を張り、両肩を落とし、少し膝が曲がり、という姿勢が好まれる流派が多いはずです。

【仮想の敵】
稽古時も自宅稽古でも、きちんと仮想の敵を意識して刀を振り、斬る、のが必要です。
慣れてくると、仮想の敵が攻めてくるイメージをきちんと具現化できるはずです。

【癖をつけない】
自宅稽古してると、どうしても変な癖がつきます。
そうならないように、どんな剣士になりたいかを意識しながら、鏡を見ながらなどの稽古も必要です。

【成長の流れ】
基本の形を考えなくてもその動作ができるように体に馴染ませ、深くなるほど、細かい所作に悩み、やがて自身の個性を磨く時がきます。

その時期が、始めて1~3年で芽生えるのか、5~10年必要なのかは、人それぞれです。

1年で、基本の感覚に慣れ、
2年で、弾みがつき、
3年で、大きな次の段階に芽生え、
5年で、深く練られた剣技が身につき、
6年目から、個性や創作の剣技が発展していくのが、大きな流れと思います。

もちろん、前半に綴った鍛錬方法を何倍も促進すれば、成長時間は短縮できます。

ただし、本当に心体に馴染ませるには、最低3年で土台を作れる剣士が多い気がします。

短期で急成長しても、どこか満ちたりてない姿勢は、時間という経過の染み込みを補えないからでしょう。

居合を始めるスタート地点でも、差異はたくさんあります。

すでに、剣道、空手、合気道、柔道などの経験者からの居合の開始は、有利な傾向はあります。
しかし、過去の他の武道経験に邪魔されて、変な癖がつきにくい方々も多いのです。

意外とまっさらからの方が素直に急成長する方々もいます。

【筋肉の付ける場所】
多くのアスリートは、その種目に必要な筋肉に特化します。

流派によりますが、どこに重点的に筋肉が付くのか意識しましょう。

【1振りの極み】
時間がない、コツコツできない、という方には、ちょっとした凝縮した鍛錬方法があります。

それは、
1日に1回、全てを込めて仮想の敵を斬る1振り、です。

ゆっくりと目の前に仮想の敵をイメージし、じわじわと仮想の敵が攻め込んでくる瞬間を察すると同時に大きく1振りします。

つまり、何十回、何百回を振ったから上手くなるわけでもないのです。

これをすると、仮想の敵のイメトレになり、質をじっくり重視した稽古になります。

可能なら、1日5~10振りが望ましいです。
100回分を10回に凝縮するイメージです。

今回、お伝えしたかったのは、
限られた稽古時間しか取れないけど、コツコツ研鑽したい方々へのポイントとなります。

本気で取り組むなら、
寝る間を惜しんで、自主稽古時間を作れるものです。

段位を問わず、
完璧な剣士というのは、ごくごく限られます。

どうやってなるかの最短距離は、
居合が好きだ、もっともっと身につけたい、と心から望める意思を継続することが、一番測りやすい目安かもしれません。

途中で成長が止まる高段者の剣士もたくさん見てきました。
それは、本人がその先を望むから否か、が多かった印象です。

続けたい意思とともに、
目指すべき剣士の指標も持つことを大切にしてほしいと思います。